ミルクペイントの塗り方|下地から2度塗りまで全6工程
ミルクペイントの塗り方|下地から2度塗りまで全6工程
『ミルクペイント』は、木材や紙、金属、モルタルのリメイクに向く水性塗料です。森永乳業のミルク由来成分を主原料にしているため、マットで温かみのあるアメリカントラッド調の質感が出しやすく、古い家具をやわらかい印象に変えたい人に向いています。
『ミルクペイント』は、木材や紙、金属、モルタルのリメイクに向く水性塗料です。
森永乳業のミルク由来成分を主原料にしているため、マットで温かみのあるアメリカントラッド調の質感が出しやすく、古い家具をやわらかい印象に変えたい人に向いています。
塗る前の下地づくりと、1回目を薄く入れるコツさえ押さえれば、仕上がりの差ははっきり出ます。
実際、古い無印の収納棚をスノーホワイトでリメイクしたとき、最初の1個目で粉拭きを省略して点状のムラが出ました。
そこからタッククロス工程を必ず差し込むようになり、以後は塗り面の荒れが目に見えて減っています。
プリント合板やニス塗装済みの家具は#240で光沢を曇らせるまで研磨し、2回目を厚く乗せないことが肝心です。
ミルクペイントで仕上がるゴールイメージと向く素材
ミルクペイントのゴールは、木の木目や古紙の質感をほんのり残しながら、粉っぽいマット面で家具をやわらかく見せる仕上がりです。
読者としては、室内の小家具や雑貨を雰囲気よく塗り替えたい人、そして素材ごとに塗れる・塗れないの線引きを先に知りたい人に向いています。
屋内用と屋外用では守るべき前提が違うので、見た目だけで選ぶと失敗しやすいでしょう。
ミルクペイント特有のマット質感と耐水性
ミルクペイントらしさは、塗膜がテカりすぎず、触れたときに少し粉感を残すマットさにあります。
森永乳業のミルクを主原料にしたカゼイン系のやわらかい発色が、アメリカントラッド調の色を派手にしすぎず受け止めるため、古いチェストやフレームが新しくなりすぎないのが魅力です。
実際に『ニトリ』のチェストをディキシーブルーで塗ったときも、引き出し前板は室内使いのまま自然にまとまりました。
耐水性は、素地そのものを強くする塗料ではなく、塗膜として水を受け流す発想で考えるのが正解です。
テーブル天板や水回りに触れる家具は、トップコートクリアを1〜2度、指触乾燥10〜20分、完全乾燥1〜2日を守って薄く重ねると持ちが変わります。
乾燥前に触ると塗りムラや粉残りがそのまま残るので、2回目は厚く乗せないことが肝になります。
ℹ️ Note
2回目を1回目と同量で塗ると、表面が先に締まって中が追いつかず、クラックの原因になります。薄く、同じ方向に、が基本です。
塗れる素材・塗れない素材の境界
塗れるのは木材・紙・金属・モルタルです。
とはいえ、ここで差が出るのは「塗れるか」より「下地を作れば安定するか」でしょう。
木材と紙はそのまま乗せやすいですが、金属とモルタルはマルチプライマーで下地を作る前提が入ります。
古紙のフォトフレームをピスタチオグリーンで塗ったときは、紙の毛羽立ちが想定以上に出たため、#240を軽く当てる工程を足したところ、面が落ち着きました。
逆に、プリント合板やニス塗装済みの家具は、見た目がつるっとしているぶん、そのままでは定着が甘くなりやすいです。
#240で光沢を曇らせるまで研磨してから塗ると、塗料が表面にかじりつきます。
ここを省くと、最初はきれいでも、角から剥がれやすい。
塗装の成否は色より下地で決まる、という現場感覚がそのまま出る素材群です。
屋内用と屋外用(for ガーデン)の選び分け
室内家具は本体の16色、屋外は『for ガーデン』のベーシック8色+アクセント6色、計14色から選ぶと考えると整理しやすいです。
屋内で使うなら、チェスト前板やフォトフレームのように雨を受けない物が中心になります。
ベランダで使う予定だったオープン棚は、実際にディキシーブルーで塗ったあと雨に弱さが出たため、結局『for ガーデン』で塗り直しました。
屋外は、見た目の好みより耐候性を優先したほうがいいです。
ベランダやガーデンに置く棚、プランター周り、雨が吹き込む場所では『for ガーデン』が前提になります。
屋内用の温かいマット感をそのまま外へ持ち出すと、雨と直射で塗膜の表情が崩れやすい。
用途で分けるだけで、塗り直しの手間はぐっと減ります。
塗装前に揃える道具と塗料・メディウム一式
塗装前の買い物で迷うのは、道具と塗料を「必須」と「あると便利」に分けていないからです。
まずは水性刷毛、コテバケ、マイクロエースローラー、サンドペーパー、タッククロス、マスキングテープ、新聞紙、手袋をそろえれば、木材や紙の小物はひと通り進められます。
仕上げの質を左右するのは、塗る道具より下地づくりと粉の除去でした。
ミルクペイントはマットで温かみのある質感がきれいに出るので、道具選びを外すとその良さが目立ってしまいます。
特に初めてなら、どの面を何で塗るかを先に決めるだけで、ムラや毛抜けの失敗をかなり減らせるでしょう。
ハケ・ローラー・コテバケの使い分け
水性刷毛は細部や縁を落ち着いて塗るための道具で、30mm前後の中堅クラスが扱いやすいです。
100均の安いハケで塗ったときは毛が抜けて表面に固着し、乾燥後にやすりがけからやり直す羽目になりました。
それ以来、水性用の30mmを定番にしています。
コテバケは広い面を一定方向に塗りやすく、天板や側板のような平面で塗りムラを抑えやすいです。
マイクロエースローラーは、刷毛跡を出したくないときに使うと、面の均一感が出やすくなります。
使い分けの基準は単純で、角は刷毛、平面はコテバケかローラーです。
細かい部分まで同じ道具で押し切ろうとすると、塗料がたまりやすい場所と乾きやすい場所が混ざり、仕上がりに差が出ます。
初心者ほど「1本で全部」を避けたほうがいいですね。
💡 Tip
2回目の塗装で厚く重ねすぎると、乾燥後にクラックが入りやすくなります。1回目より塗布量を控える、これだけで見た目が変わります。
番手別のサンドペーパー早見表
下地づくりでは、#180〜#240を素地研磨、#240〜#400を中研磨に分けて使うのが基本です。
1本の#240だけで済ませようとして中研磨が深く入り、塗膜まで削ってしまった失敗がありました。
以来、素地用と中研磨用の2種を必ず分けています。
番手を分けると「削るため」と「整えるため」の役割がぶれず、塗り重ねても表面が荒れにくいです。
| 用途 | 番手 | 目的 | 触感の目安 |
|---|---|---|---|
| 素地研磨 | #180〜#240 | 目荒らし、密着性の確保 | 光沢を曇らせる |
| 中研磨 | #240〜#400 | 1回目後の毛羽立ち取り | 軽く撫でる程度 |
プリント合板やニス塗装済みの家具は、#240で光沢が曇るまで研磨しておくと、塗料が滑り落ちにくくなります。
1回目のあとに#240〜#320で軽く撫でる工程も効きますが、削る力を入れすぎると下地が見えます。
粉はタッククロスか清潔な布で必ず拭き取りましょう。
あると便利なメディウム類
仕上げの表情を変えたいなら、トップコートクリアとアンティークメディウムを手元に置くと幅が広がります。
テーブル天板や水回りのように触れる家具には、トップコートクリアを1〜2度、薄く重ねると耐久性が上がります。
UVカット入りで、指触乾燥は10〜20分、完全乾燥は1〜2日です。
急いで触ると跡が残るので、乾燥時間は飛ばせません。
アンティーク調にしたいなら、塗装後にアンティークメディウムを足すと、角や凹凸に落ち着いた深みが出ます。
クラッキングメディウムを使えば、ひび割れ風の表情も作れます。
どちらも必須ではありませんが、木箱や小引き出しのような小物では印象が大きく変わるため、1セットあると仕上げの幅が広がるでしょう。
下地処理:素地研磨から脱脂までの 4 ステップ
下地処理は、塗料の密着と仕上がりを決める工程です。
汚れ・油分・ホコリを落とし、ひびや穴を埋め、#180〜#240で木目に沿って素地を起こしてから粉を拭き取る、この順番を崩さないだけで失敗はぐっと減ります。
とくに『プリント合板』のようなツルツルした面は、見た目がきれいでもそのままでは塗料が乗りません。
汚れ・油分の除去と補修
表面の汚れは見えるホコリだけではなく、手の脂や古いワックスも含みます。
ここを残すと塗膜が浮きやすく、角からの剥がれや点状のムラにつながるため、まずは拭き上げで“何が付いているか”を消す発想が必要です。
ひびや穴があるなら、先にパテで埋めて平らにしておくと、塗ったあとに段差だけが目立つ失敗を避けられます。
義実家でもらった古い学習机を塗り替えたとき、ニスの光沢を残したまま塗装してしまい、1週間で角から剥がれが進みました。
あのときは「表面がきれいだから大丈夫」と判断したのが甘かったのです。
改めて#240で全面を曇らせてから塗り直したところ、塗料の食いつきが変わり、角の弱さも出にくくなりました。
ツルツルした『プリント合板』や塗装済み家具は、必ずヤスリ掛けして足場を作りましょう。
番手 #180〜240 で木目方向に研磨
研磨は削るというより、塗料が引っかかる細かな傷を作る作業です。
#180〜#240で木目方向に入れると、見た目を荒らしすぎずに密着面だけを整えられます。
鉛筆などの棒に短く切ったサンドペーパーを巻けば、板の角や溝の内側も追いやすいので、面だけでなく端部まで処理しやすくなります。
研磨で大事なのは、力で押し切らないことです。
木目と逆にこすると傷が目立ちやすく、塗装後に筋として残ることがありますし、同じ場所を長く当てすぎると角が丸くなってしまいます。
#240で全面を曇らせる感覚をつかめば十分で、古い学習机のようにニスが残った面でも、光沢を均一に落としたところから塗り始めるのが安全です。
ブルータオル/タッククロスで粉を完全に拭き取る
研磨のあとに残る粉は、塗料をはじく最終原因になります。
ブロワーで飛ばしただけだと、目には見えなくても細かな粉が溝や端に残り、乾燥後に点状の汚れとして浮きやすいからです。
実際、塗装後に点状の汚れが出たことがあり、原因は研磨粉を飛ばしただけで拭き取らなかったことでした。
以来、タッククロスは常備しています。
ブルータオルやタッククロスで拭くと、表面の粉を拾いながら次の塗装工程に進めます。
ここは短時間でも手を抜くと、あとで修正に時間を取られる場面です。
粉残りは塗りムラと点汚れの直接原因なので、指先で触ってざらつきがなくなるまで整えておくと、下地処理としてはかなり安心できます。
1 回目の塗装:原液で薄く一定方向に伸ばす
1回目は、下地が少し透けるくらいで止めるのが正解です。
原液使用を基本に、薄く一定方向へ伸ばして、厚塗りで膜を作ろうとしないほうが、次の2〜4時間後の重ね塗りがきれいに決まります。
白系の塗料で下地が見えた直後に焦って塗り足し、表面が割れた失敗をしてからは、1回目は「仕上げ」ではなく「下地づくり」と割り切るようになりました。
塗料の準備と撹拌
使用前に容器を充分振るところから始めます。
顔料が底に沈んだままだと、最初の数分だけ色が薄くなったり、後半だけ濃くなったりして、同じ板の中でもムラが出やすいからです。
原液使用が基本の塗料は、ここで薄めるよりも、まず中身を均一に戻してから使うほうが、塗膜の立ち上がりがそろいます。
缶を振ったあとに木べらで底まで確認すると、見た目の印象がそのまま塗りムラに出ることがよくわかります。
ハケやローラーは、そのまま含ませると一気に乗りすぎます。
紙皿で余分な塗料を落としてから使うと、板の表面に置く量を自分で管理できるので、一度に厚塗りしない感覚がつかみやすいです。
特に初回は、足りないくらいでちょうどよく、塗料を「置く」のではなく「引き伸ばす」意識が仕上がりを左右します。
厚みを出すのは2回目の役目だと考えると、1回目の迷いが減るでしょう。
刷毛・ローラーの動かし方
動かし方は一定方向に塗ることだけを意識します。
往復ハケをすると、乾きかけた面を何度もこすり、筋や曇りが残りやすいからです。
横方向なら横、縦方向なら縦と決めて、同じリズムで板の端まで流すと、塗膜の方向がそろって見た目も落ち着きます。
夏場のベランダで急いで塗ったとき、撫でた跡がその場で固まってしまい、表面が荒れました。
それ以来、室温 25 度前後の屋内で塗るようにしています。
途中で乾き始めた面は触らないことも徹底します。
半乾きの場所を直そうとすると、塗料が伸びずに毛羽立ち、かえって跡が目立つためです。
塗り残しが気になっても、いったん手を止めて全体を見回し、次の面に移るほうが結果は安定します。
焦って同じ場所をいじるより、薄く一気に流した面をそのまま残すほうが、後の2度塗りで整えやすいです。
液だまり・ハケ跡を防ぐ仕上げのなで方
板のフチにできた液だまりは、最後に軽くなでて薄く伸ばします。
角に塗料が集まると、乾燥後に盛り上がって見た目が重くなるため、ここだけは余分を落とす意識が要ります。
ハケ先を寝かせて、境目をなぞるように通すと、角の厚みが抜けて面全体とつながりやすくなります。
仕上げの動きは強くこするより、表面を整える程度で十分です。
1回目の塗装は、下地が透けて見えていても問題ありません。
むしろその程度にとどめたほうが、2〜4時間後の重ね塗りで塗膜がきれいにつながり、24時間後の完成形が安定します。
白系の塗料で不安になってその場で重ねたときは、表面が割れてやり直しになりました。
だから今はタイマーを使い、2〜4時間を守ってから次へ進めています。
中研磨と 2 回目の塗装で仕上げる
1回目が乾いたら、中研磨を入れて表面の毛羽立ちを先に落としておくと、2回目の塗装が見違えるほど均一になります。
#240〜#320で軽く撫でるように整え、粉をきちんと拭き取ってから重ねるのが基本です。
読者が仕上がりで差をつけたいなら、塗る技術より下地の整え方を先に見直したほうが早いでしょう。
2度塗りは「厚く隠す」作業ではなく、「薄く重ねて面をそろえる」作業だと考えると、ムラもクラックも抑えやすくなります。
中研磨で表面を整える
1回目の塗装が乾いたあと、#240〜#320で軽く撫でるように中研磨すると、塗膜に残ったざらつきや毛羽が素直に落ちます。
『セリア』の木製トレイをヴィンテージ風に2度塗りで仕上げたとき、ここを省いたら手触りが荒く、結局やり直したことがありました。
見た目だけなら一度はごまかせても、触れた瞬間に粗さが出るのがこの工程の怖いところです。
研磨の目的は削り込むことではなく、次の塗料が気持ちよく乗る土台を作ることにあります。
粉拭き取りまで済ませておくと、2回目の塗り筋が沈み込みやすくなり、木目の上にある小さな段差も目立ちにくくなります。
筆者はこの段階で布で乾拭きし、指先で引っかかりが残らないかを確かめます。
ここで滑らかなら、仕上がりの品も上がる。
2回目は塗布量を抑えて重ねる
2回目は1回目より塗料量を控え、塗り面を薄く重ねるのが安全です。
同じ量を乗せると乾燥に時間がかかり、表面だけ先に締まって内側が追いつかず、乾燥不慮やクラックの原因になります。
リビングテーブルで2回目を厚めに塗ったときは、2日後に天板へ細かいひびが入りました。
それ以来、2回目は塗布量を7割程度に落として、塗り重ねる意識に切り替えています。
塗るときは、最初から最後まで同じ一定方向で動かすと筋が乱れにくくなります。
途中で往復させるより、面の流れをそろえたほうが塗膜の表情が落ち着くからです。
とくに広い天板やトレイのような平面では、厚みを出すより面の統一感が勝ちます。
重ね塗りで失敗しやすい人ほど、塗り始める前に「薄く、長く、同方向」と決めておくとぶれません。
乾燥中に触ってムラを作らないコツ
塗り終えた直後は、見た目が少し気になっても触らないことです。
乾いていない塗膜に指が入ると、指跡がそのまま段差になり、そこだけ光の当たり方が変わります。
特に2回目は塗布量を抑えているぶん、余計な接触で面が崩れやすいので、動かす回数を減らして静かに置いておくほうがきれいに仕上がります。
仕上がり後は24時間、重い物を載せずに触らないと決めておくと安心です。
テーブルなら雑誌を置くのも我慢するくらいがちょうどよく、トレイなら持ち上げて角を擦る場面を避けたいところです。
乾燥中のムラは、塗り方よりも「触ってしまった回数」で増えることが多い。
待つ時間まで工程に含めると、表面の落ち着きがぐっと変わります。
用途別にトップコート・メディウムを使い分ける
トップコートは、見た目を整えるためだけの仕上げ材ではありません。
テーブル天板や洗面まわりの家具なら、塗膜を守ってコップの輪染みや手あかを受け止める役目まで担います。
屋外に出すなら『for ガーデン』を選び、金属やモルタルのような下地はマルチプライマーで密着を先に作っておくと失敗が減ります。
テーブル・椅子など触れる家具にはトップコート
ダイニングテーブルをトップコートなしで仕上げたことがありますが、3か月ほどでコップの輪染みが残るようになりました。
そこで『トップコートクリア』で上塗りしたところ、汚れの入り方が落ち着き、日常使いの不安がかなり減りました。
指触乾燥は10〜20分、完全乾燥は1〜2日なので、薄く均一に1〜2度塗りして、塗膜を急がず育てる感覚が合っています。
厚塗りはムラになりやすく、触れる家具ほど不利です。
アンティーク・クラッキング表現のメディウム
アンティーク風に寄せたいなら、『アンティークメディウム』や『クラッキングメディウム』の役割を分けて考えると扱いやすいです。
前者はハケかすれやウエス塗りで経年汚れを足し、後者は乾燥の収縮差でひび割れを作って古びた表情を出します。
実際、スノーホワイトの上にアンティークメディウムを最初からたっぷり塗ったら、せっかくの白が灰色っぽくくすんでしまいました。
今は綿棒1本ぶんから試し、色の乗り方を見てから足すようにしています。
金属・モルタル下地はマルチプライマー必須
金属やモルタルは表面が素直に塗膜を受け止めにくいので、いきなり本塗りすると密着が弱くなりがちです。
ここで『マルチプライマー』を入れておくと、塗料が乗る土台がそろい、はがれやすさを先回りで抑えられます。
屋外で使う家具は『for ガーデン』を選ぶのが基本で、雨や直射日光を受ける前提なら、内装向けのままでは役不足です。
下地に合うプライマー、用途に合う仕上げ材、この順番を崩さないことがいちばん効きます。
初心者がつまずくムラ・剥がれの原因と直し方
ムラ、剥がれ、毛羽立ち、クラックは、見た目の問題に見えても原因が違います。
粉残りで起きるムラ、ハケの往復で残る跡、厚塗りや乾燥前に触ってしまうことで入るひびを切り分けると、再塗装で直せる範囲がはっきりします。
プリント合板やツルツル面で失敗しやすい人、塗り直しを一度で終わらせたい人に向けた内容です。
乾く前に直せる傷みと、いったん研磨からやり直すべき傷みを分けるのが近道でしょう。
粉残りによるムラは、下地の粉が塗料を均一に受け止めないことが原因です。
見た目では薄くのったように見えても、指でなぞると白っぽく粉が動く面は、上塗りが食いつかず色がまだらに出ます。
実際、プリント合板の本棚で研磨を省いたところ、1か月で角から塗膜が浮きました。
それ以来、ツルツル面は必ず#240で全面を曇らせる工程を入れています。
💡 Tip
衣類や床への付着は、乾く前だけ水拭きで被害を小さくできます。子どものTシャツに塗料がついた場面でも、すぐに拭いたことで生地への染み込みを最小化できました。
ハケの往復による跡は、塗料が半乾きになった面を何度も触ると筋が固定されることで出ます。
塗り広げたあとに戻してならそうとすると、表面だけが荒れて光の反射が乱れます。
筆者の感覚では、ここは丁寧さよりスピードが効きます。
迷ったら触りすぎないことです。
均し直しは乾燥後の軽い研磨で取り戻せる場面もありますが、乾き始めた塗膜を筆でいじるとむしろ跡が残るだけだと思ってください。
厚塗りや乾燥前のいじりによるクラックは、板のフチや溜まりやすい場所で起きやすいです。
液だまりがあると乾燥後に厚膜化し、表面だけ先に固まって中が追いつかず、ひびに直結します。
2回目を同量で重ねたときにも同じことが起きるので、塗り重ねるなら「同量なら安全」という発想は捨てましょう。
回復させるなら、割れた部分を薄く均すより、いったん削ってから薄く再塗装する方が仕上がりは安定します。
インテリアデザイナー兼DIYクリエイター。家具リメイクやアンティーク加工など、暮らしを彩る塗装テクニックを発信。
関連記事
ミルクペイントが剥がれない下地処理とトップコート
ミルクペイントは、ミルクカゼインを配合した水性のマット系塗料で、家具リメイクやアンティーク風仕上げに広く使われる塗料です。古いカラーボックスに塗った塗膜が数日で角から剥がれた失敗からも分かるように、剥がれの主因は塗料の質より下地処理の不足にあります。
ミルクペイントにトップコートは必要?判断軸と種類別の使い分け
ミルクペイントで家具リメイクを初めてやったとき、テーブル天板にトップコートを塗らずに使い始め、水滴のあとが白く残ってしまいました。あの失敗で、見た目がかわいいだけでは日常使いに耐えない場面があると痛感したんです。
珪藻土・漆喰の塗り壁DIY|初心者の壁の塗り方
珪藻土は、藻類の化石が堆積した土を主成分にする塗り壁材で、漆喰は貝の化石由来の消石灰を主成分にする材料です。室内の塗り壁DIYでは、この2つの違いを最初に押さえるだけで、仕上がりの質感と作業の難易度がぐっと見えやすくなります。
エアブラシ塗装の始め方|機材選びと基本
エアブラシ塗装は、コンプレッサー、ハンドピース、塗料と小物の3つに道具が集約される塗装方法である。筆者が初めてエアブラシを買ったときも、口径やアクション方式の違いが分からず店頭で30分ほど悩んだが、最初は選ぶ基準を絞るだけで迷いは一気に減る。